年金に対する不安が多いと聞いて未来からやってきた年金のスペシャリスト。
日本語ペラペラだが実は国籍不明。
24歳、男性、大手メーカーの営業職。
常に笑顔を絶やさない太陽のような性格。一度落ち込むと、夜のように真っ暗に。
日本の年金は僕ら若者から集めた保険料をそのままお年寄りに支払う方式なんでしょ。
なんで貯金のような積立方式にしないの?
まあ、どちらにせよ少子高齢化の時代になっちゃ、お先は真っ暗さ。
そんな落ち込んでどうしたんだい?
まあ、年金の仕組みには、今の賦課方式と、こうた君がいう積立方式がある。
賦課方式は集めた保険料を現在の高齢者の年金にあてる方法。
積立方式は、集めた保険料をそのまま積み立てて、積立金と運用収入を将来の財源とする方法だ。
少子高齢化なんだから、賦課方式ではなくて積立方式にした方が不公平感がなくて分かりやすい気がするんだけれど、無理なの?
まあ、どっちでもいいけどさ。
だから、どうしたっていうんだい? 積立方式は確かに分かりやすいかもしれないけれど、少子化・高齢化の影響をまったく受けないわけじゃない。例えば、高齢化により期待される経済成長が見込めない事態になった場合は、結果として年金受給に必要な積立金を実現できないことも予想されるんだ。
将来がどうなるかわからないから、深く考えてもあまり意味がないってことか…。
もう考えるのはやめよう…。
どうしてもやりたいと言っても、賦課方式の公的年金を積立方式に変えることはとても難しいんだよ。
もし、積立方式に変えてもそれまでの賦課方式で約束した年金は支給しないといけない。その時の若い世代は、そのための負担と自分たちの将来のための負担もする必要がある。
このような二重の負担が発生してしまうんだ。
おいおい、いつもの明るい様がなりを潜めてしまっているじゃないか。
どうしたっていうんだよ。
いつものように明るいこうたくんでいてくれよ。
いくら明るい俺でも少子高齢化なんてもんを考えてしまったら、気持ちもふさぎがちになるよ。
ふーむ。確かに少子高齢化は年金だけでなく社会全体にとって大きな課題だ。高齢化しても、元気な高齢者があと少し長く働くようになれば、乗り越えることもできる。
年金も、公的年金のみに頼るのではなくて、補足的に私的年金と組み合わせることが大切なんじゃないのかな。
高齢者も元気な人は働いてみんなで支え合いつつ、自分でもできる限りの備えは行う。
こういういい未来を、これからみんなで作っていくんだと考えれば、そんなに悲観することもないだろう。
だからさ、元気出せよ。